Moulin-a-vent Les Trois Roches
ムーラン・ア・ヴァン・トロワ・ロッシュ 赤
ワイン名:ムーラン・ア・ヴァン・
トロワ・ロッシュ 赤
原産国/地方:フランス/ムーラン・ア・ヴァン
原産地呼称:ムーラン・ア・ヴァン
品種:ガメイ100%
 レ・トロワ・ロッシュは、名前に「ロッシュ」がつく3つの区画に由来。ドメーヌは、1994年にロッシュグレに畑を購入。続いて2002年にムーラン・ア・ヴァンで有名なラ・ロッシェルの区画を購入。2005年以降、ロッシュノワールのブドウを購入。ロッシュグレは東向きに植えられたブドウにより、しなやかなタンニンを持つフィネスがもたらされ、南東向きのテロワール ラ・ロシェルは力強さと奥行きのある骨格があるキュヴェを造る。ロッシュ・ノワールのブドウは果実味のある快活さをもたらす。土壌はマグネシウムを豊富に含み、キュヴェの骨格を強化している。つまり非常に完成されたムーラン・ア・ヴァンで10年〜20年に亘り進化するため、今から飲んでも果実味が楽しめる。

*キュヴェの個性
 テラ・ヴィティス認証。ムーラン・ア・ヴァンは「ボージョレの王」と呼ばれてきた。熟成のポテンシャルが最も長く、近隣ブルゴーニュに最も近いクリュ。数年も経てば、「ピノット(ピノ・ノワールらしい)」と言われる。3つの区画がアッサンブラージュされるこのキュヴェは、完全でバランスの取れたワインとなる。ロッシュグレはフィネス、ロッシュ・ノワールの活気と果実味、ラ・ロシェルの力強さをワインにもたらす。

*栽培法と醸造法
 ゴブレに剪定されたガメイの植樹率は1ヘクタールあたり1万本。ロッシュグレに1ヘクタール、ラ・ロシェルに2ヘクタール、ロッシュ・ノワールに1.5ヘクタール。マグネシウムを含む花崗岩土壌。レゾネ栽培。果実が最高に熟したところで手摘みする。醸造は、ボージョレの伝統的なセミ・カルボニック。一日に2度ルモンタージュを行い、タンクで10〜12日間マセラシオンを実施。80%は大樽で6〜8ヶ月、残り20%は1〜5回使用の小樽で熟成。SO2の添加は最小限にとどめ、補糖や酵母の添加は行わない。

*ティスティング
■ 色: 緋色に反射する濃いルビー
■ 香り: 凝縮し、赤い果実にフローラルとミネラル、樽香、スパイスのタッチ
■ 味: 上品、気品があり、ふくよかなアタックに円みと肉付きがある。滑らかで厚みのあるタンニンとヴェルヴェットの質感。アロマティックで見事な複雑さ。サクランボ、苺、カシスのシロップのアロマが訪れ、そしてヴァニラの長い余韻が続く。

*ペアリング
 すべての赤身肉、ソースを添えた肉料理、ジビエ。モリーユ茸の料理ともよく合う。

*サーヴィス
■ 保存期間: 10年間熟成可能。ピークは3年から7年後。
■ サーヴィス温度: 14℃

*専門誌評価
★ワイン・アドヴォケイト 93点(2020VT)
 抜栓すると、甘味のあるワイルドベリーや花びら、スパイス、ローム質土壌のノートが広がる。2020年物はミディアムからフルボディ。活き活きとしていて、凝縮感があり、粉っぽいタンニンとよだれが出そうなフィニッシュが続く。飲み頃は2021〜2035年頃まで。

★ワイン・エンスージアスト 92点&エディターズ・チョイス(2020VT)
 ロシュグレ、ロッシュ・ノワール、そしてラ・ロッシェルという3つの区画にちなんで付けられたキュヴェ。素晴らしい構造とミネラル感を備え、黒果実による凝縮感がある。2023年から飲み頃。