Irouleguy AOC, Rouge/イルレギー 赤 2010
*ワイン名:イルレギー 赤
*原産国/地方:フランス/南西地方
*原産地呼称:AOC イルレギー
*ブドウ品種:カベルネ・フラン60%,
タナ30%,カベルネ・ソーヴィニヨン10%

cf.
・2009ヴィンテージ:カベルネ・フラン60%
タナ25%,カベルネ・ソーヴィニヨン15%

*平均収量:35ヘクトリットル
 シャトー・ペトリュスで研鑽を積んだ経験を持つドメーヌ・ブラナの現当主,ジャン・ブラナと非常に緊密な関係があることにより,ペトリュス元醸造長のジャン=クロード・ベルエが醸造に携わっている。その起源に忠実,純粋,エレガントで絹のような偉大なるイルレギー。

 ドメーヌ・ブラナのイルレギーは,サン=ジャン・ピエ・ド・ポーの町に近いイスプールで,リュット・レゾネに則り栽培される平均樹齢25年超のブドウ樹に由来。ギヨ様式,グリーン・ハーヴェストで6-10房残るように剪定。傾斜60%,南南西向き,緯度200-300メートルに位置している。土壌は,砂・石灰質土壌。

*醸造
 手摘みで収穫したブドウを100%除梗。品種,栽培区画別にステンレス・タンクで発酵。発酵温度は27度。発酵期間は10日間。ルモンタージュを1日に1-3回実施。マロラクティック発酵後,空気圧式圧搾機で圧搾を行い,1日後発酵。引き続き225リットル樽(新樽比率10%/タランソー,セガン・モロー社製)で12-18ヶ月熟成。4-5回の澱引きを経てアッサンブラージュを行い,清澄・濾過の後,ボトリング。

*コメント
 澄んだルビー色のローブ。凝縮したレッドフルーツやスパイスの香り。ストラクチャーは美しく,クリーミーな白亜質で,とてもバランスが良い。アロマティックなフィニッシュが長く続く。赤身肉やヤマシギに合わせたい。サーヴィスは17度で。

*バック・ラベルの言葉
 経験豊かなまなざしと未来への好奇心。ドメーヌ・ブラナは移り行く流行を超えた伝統を尊重し,テロワールとブドウ栽培の遺産,そして,人間の仕事を反映することを第一としています。

*ブラナ家の歴史
 1897年,バスク地方のワインへの情熱から,ピエール=エティエンヌ・ブラナはバスクのウスタリッツでネゴシアンとしてキャリアをスタート。息子のジャンが後を継ぎ,サン・ジャン・ピエ・ド・ボーにドメーヌを構えた。ジャンは妻マリー亡き後,彼の息子エティエンヌとドメーヌの運営を続け,1974年にエティエンヌ・ブラナは妻アドリエンヌと蒸留酒製造機を作り,ポワール・ウィリアム(洋梨)の果樹を植えた。1984年には子どもたちのジャンとマルティーヌと共にAOC イルレギーに自社のブドウ園を所有し,イルレギーのワインの生産を始めた。希有なテロワールと最適な日照条件のもと,ドメーヌはガスコーニュの伝統的なブドウ品種であるプティ・クルビュとフランス南西部の品種グロ・マンサンを使用したイルレギー白の再生,そしてカベルネ・フラン,カベルネ・ソーヴィニヨン,タナを使用した起源に忠実な赤ワインというコンセプトに基くイルレギーの赤で成功を収め,代々続く伝統的なブドウ栽培を復活させた。