Cassi Esprit de Famille AOC, Blanc
カシ エスプリ・ド・ファミーユ 白
*ワイン名:カシ エスプリ・ド・ファミーユ
*原産国/地方:フランス/プロヴァンス地方
*格付け:AOC カシ
*ブドウ品種:クレレット42%、
マルサンヌ30%、ユニ・ブラン21%、
ソーヴィニョン7%

*コメント
 エスプリ・ド・ファミーユは、樽で醸造および熟成させた、ドメーヌ初のカシ ブラン・ド・ブラン。3世代続く家族経営ドメーヌのノウハウを活かし、新しいものを造りたいという思いから生まれたキュヴェ。また、AOCカシのテロワールは、さわやかなワインだけでなく、非常に複雑なワインも生み出す可能性を秘めていることを、家族経営のドメーヌは見抜いていた。こうして、よりアロマが複雑で、ボディもあり、熟成の可能性を備えた「エスプリ・ド・ファミーユ(=家族の知性・気質・意志)」が具現化したのだ。

 ドメーヌ最古のブドウ樹由来。というのも、樽での醸造と熟成を可能にするには、葡萄の果汁は充分に濃厚で、複雑でなければならないからだ。最も割合が高いのはクレーレットで、その他の品種とその割合はヴィンテージによって異なる。品種に関しては、このキュヴェに相応しい特徴を与えうる可能性を有するものが選択される。

 優しく圧搾した後、果汁を12時間清澄する。その後、樽に移され、ゆっくりと発酵が始まる。発酵期間は30〜40日間。発酵後、澱引きはしない。最初は週1回、最終的には月1回、バトナージュを施し、澱が浮遊するようにする。澱が果汁の中で分解されることにより、ワインの豊かさと深みが増す。ドメーヌでは4年物の樽を使っているが、それは、樽をワインの特徴づけのためではなく、ワインの可能性や豊かさを表現するためだけに使うからだ。熟成期間は6ヶ月。夏前にはワインを清澄およびろ過せず瓶詰め。

 金色に反射し、輝いている。柑橘類や白い花の香りがある。口に含めると、見事にバランスが取れていて、ベースはさわやかであると同時に豊かでもある。ミネラルや柑橘類、白果実のノートを帯びていて、余韻の長さも素晴らしい。絶頂に達すには熟成させる必要がある。10〜12度でのサービスがお薦め。オオカミウオやイシビラメ、ニシウミスズキのグリルあるいはソース添え、アンコウやロブスターの料理との相性が良い。白身肉や子牛のマレンゴ風、鶏のシュプレームやアジア料理にもよく合う。食後の新鮮なヤギのチーズとの相性も抜群。すぐに飲むこともできるが、8〜10年の熟成も可能。

『アシェット/2018年版』掲載のコメント
 パン・デピスやバニラ、シナモンなどの複雑なアロマが特徴的。口に含めると、同じアロマが香り、優雅で上質な味わいが広がる。
一つ星★(評価:2015年物)