Timpamara IGP Calabria Rosso
/ティンパマーラ(IGPカラブリア)赤 |
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■ワイン名:ティンパマーラ 赤 ■原産国/地方:イタリア/カラブリア ■区画:ボルゴ・パルテノペ(コセンツァ) ■ブドウ品種:シラー100% |
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ファースト・ヴィンテージの2007年が『ルカ・マローニ』で96点を獲得し、2008年:97点、2009年:96点、2010年:94点に輝いたカンティーナのトップ・キュヴェ。家庭向け消費のために使用されていた隣接する畑の穂木から作られた「ボルゴ・パルテノペ」という畑で造られるシラーから生まれる。元々そこで栽培されていたブドウの名前や起源は地元農民にも知られていないが、土着品種のマリオッコ品種と区別するために、一般的に地元では“フレンチ・ブドウ”と呼ばれており、形態学的にはシラー品種である。ボルゴ・パルテノペの畑は標高435 mの南西向きの畑。土壌は砂・酸性土壌。栽培面積は1haで、植樹比率は5,000本/ha。平均樹齢は8年。クローン選抜を行っており、剪定はコルドン式。耕耘は年に3-4回機械で行うが、畝の除草は手作業で行われる。畑の土壌は砂地で水はけがよいため、収量は自然にしていても非常に少ない。さらに夏の降水量が少ないため、ブドウが水を求め乾燥する。6月半ばの色づきの際にグリーン・ハーヴェストを行い、最大で6房残す(房が大きい場合は4-5房にする)。手作業でブドウの収量を調整し、全体で50%まで収量を落とす。除葉も手作業で行い、10月初旬に収穫する。平均収量は40hl/haで、年間生産本数は3,000本。フルボディーの濃縮さがあり、円みのある色と香りがある ■醸造:発酵は18-27℃でステンレス・タンクで30日発酵。果皮浸漬は12日。ガルベロット社とマグレナン社製のアリエ産バリックの新樽:50%、古樽(1年使用済樽):50%で12ヶ月熟成(樽の焼きはミディアム)。瓶内熟成は最低6ヶ月。 濃縮したクロイチゴのソースを感じさせ、ミントと共にフルーツいっぱいの香り。肉付きがよく凝縮感と甘さがありヴァニラ香が魅力的である。フィニッシュは視覚と嗅覚の神経を消し去ってしまうような果肉が立ちはだかる。気孔のあるクリームのようで、チョコレートやプラム、カシスやミントの香りが凝縮されている。ヴァニラが力強さと混ざり、またタンニンがあるが、最後に甘さがやってくる。カカオバターのようで他にはない完璧なフィネスがある。今年の赤ワインの中で最も素晴らしいワインの1つである。脱帽。 総括 テッレ・デレ・グーフォはカラブリアで最も品質の良いワインの1つ。キアロスクーロ2010はさくらんぼとフランボワーズの香りが優しい。ポルタピアーナ2010はクロサクランボの香りで、甘さが広がる間ブーケが表情豊かである。ティンパマーラ 2009は、相変わらず(昨年に引き続き)今年の赤ワインの中で最も素晴らしいワインの1つである。その力強さ、アロマ、完璧な甘味は本物のプラムを感じさせる。印象的な甘さと濃密さを感じる。 フルーツを思い起こさずにはいられないワインで、黒紫がかった青色で私達を魅了する。甘くクロサクランボのエッセンスがある。酸味とタンニンがあり、申し分なく熟した甘さと混ざり合う。ダイヤモンドのような輝きを放つワインで、ブドウも特別だがワインになるとさらに例外的なワインとなる。 総括 2つのキュヴェはテッレ・デレ・グーフォの価値あるワイン。ポルタピアーナ2009は、甘く濃密なフルーツが見事に調和されている。ティンパマーラ2008は、2回目となるが今年の赤ワインの中で最も素晴らしいワインの1つである。ワインから派生する独特のフルーティーさが豊かで、クロイチゴやスパイス、ヴァニラアイスを感じさせる。素晴らしいカラブリアワインである。 深い色で非常に凝縮感がある。どこまでも深みがあるところにスパイスが光る。スパイスに包まれた後、甘さに包まれる。続いてバランスの良い香りがする。甘いクロイチゴを感じさせるたっぷりとしたタンニンにもかかわらず、母性的な甘さが自然に調和を持って現れる。カラブリアワインの中のワインである。エノロゴやカラブリアの栽培家に新しい視野(展望)を開く。今年の赤ワインの中で最も素晴らしいワインの1つ。 総括 ポルタピアーナ2008は甘みの中にフルーツを感じ、活発でテクスチャーがある。ティンパマーラは偉大なワインで、今年の赤ワインで最も素晴らしいワインの1つ。クロイチゴのクリーム、柔らかなスパイスが凝縮され、甘さとフィネスがワインの深みを引き立てる。素晴らしい。 |