Sorte O Solo DO Valdeorras, Blanco
/ソルテ・オー・ソロ(バルデオラス) 白  *参考品*




*原産国/地方:スペイン/ガリシア地方
*原産地呼称:DO バルデオラス
*ブドウ品種:ゴデーリョ100%
*栽培地域:バリェ・デル・ビベイ、サンタ・クルス・ド・ボロ
*土壌:削剥された花崗岩の重い砂質
*地形:テラス式の丘、緩やかに傾斜、南西向き
*標高:710メートル
*気候:大西洋の影響を受ける大陸性気候
*ブドウの平均樹齢:43年(1978年椊樹)
*整枝法:コルドン・ロヤ
*栽培面積:0.47ヘクタール
*収量:1ヘクタールあたり24ヘクトリットル


(画像上)単一畑「オー・ソロ《のラファエル・パラシオス

*コメント
 バイオダイナミック及びオーガニック農法を導入している単一区画、「ソルテ・オ・ソロ《に由来。6時間のスキン・コンタクトの後、ミディアム・ローストしたフランス産の新樽を用い、天然酵母でアルコール発酵を実施。その後、フランス中部産の新樽(容量500リットル)で8ヶ月シュール・リー熟成を行う。この間、15日に1度バトナージュを実施。生産量2,880本。2016年4月瓶詰め。良年のみ作られ、これまでにリリースされたのは、2011年、2014年、2015年、2016年、2019年、2020年。

『ワイン・アドヴォケイト 2022年3月1日(259)号』
私(ルイス・グティエレス)は2019年の次に2020年のソルテ・オー・ソロも試飲した。この2020年は少し極端で、2019年よりも鮮やかな酸味、3.06 pHと8gの酸度がある。500ℓのフレンチオーク樽で、澱と共に7か月間熟成。美しい柑橘系のタッチがあり、ピンクグレープフルーツの皮を思わせ、マグノリアと白い花の香りと相まって、食欲をそそり、かなり魅力的だ。それはブルゴーニュを感じさせると同時に非常にガリシアらしい。オークを使った作業は進化しており、その結果ははるかに良くなっている。つまりワインがよりエレガントで繊細になっている。表現力豊かで開いていて、実に外向的で、アロマティックで、派手で、私が好きな少し生意気なタイプ。味わいはフレッシュで塩味があり、一貫して、電撃的で、刺激的。余韻が長く活気に満ちた、本当においしいワイン。ほかに類を見ない、均整の取れた、純粋で、澄んだ、エレガントなルーロ風(ドメーヌ・ルーロ Domaine Roulot)。オー・ソロの最高級のヴィンテージで、シルキーで電撃的な仕上がり。これは、ラファエル・パラシオスがこれまでに生産した最高のワイン。嘘偽りなく世界一流。2021年7月に1,910本をボトリング。価格は緩やかに上昇中。

私(ルイス・グティエレス)は、バルデオラスのラファエル・パラシオスの2019年物と2020年物を味わった。彼によるとこれらは非常に良いヴィンテージである。2019年は、穏やかで乾燥した冬と、発芽を遅らせる雨と寒い春があり、その後、日照時間が少ない穏やかな夏が続いた為、成熟プロセスが遅れた。収穫は通常より1ヶ月以上遅れ、ブドウは酸味を保ちながら非常にゆっくりとした熟成し、アロマとフレーバーは十分に進んだ。収穫は10月に始まり、11月に終わった。非常に良いワインが出来上がった、美しく均質なヴィンテージ。

2020年は、適度に涼しく雨の多い冬と、乾燥した寒い春があり、2019年よりも房の数は20%減少した。夏もかなり乾燥したが、幸い、暑すぎることはなかった。収量が少なく、成熟は早まり、ロウロは9月の初めに、アス・ソルテスは9月25日から収穫が始まった。水上足を考えると、椊物は土壌の奥深くまで根を伸ばさなければならず、それがワインの特徴となった。オー・ボロの砂質土壌に含まれる珪土と石英は塩味を作り、ワインに多大な優雅さとバランスをもたらした。通常よりも上均一なヴィンテージで、標高が高いブドウ園では好都合に運んだ。オー・ソロ2020年はこの世のものとは思えない、現実離れした素晴らしさだ。

彼は私に非常に寒い2021年の簡単なプレビューをくれた。長期熟成向けのヴィンテージだが、雨が多い厳しい年となった。彼らはブドウ園(有機栽培とバイオダイナミック農法)の認証を行っているが、有機栽培ではない隣人とのブドウ園でいくつかの問題がある。オー・ソロとソルテ・アンティガは揺るがないだろう。   ★100/100点(評価:2020VT)

『デカンター 2022年6月8日』 ゴデーリョ パネルテイスティング掲載のコメント
プリオラートの著吊なパラシオス家の一員であるラファエル・パラシオスは、2004年にバルデオラスのビベイ渓谷地方に定住した。オー・ソロは、北向きの標高710mに、1978年に椊えられた樹勢が控えめなクローンの単一区画から造られる。土壌は石英片岩の花崗岩質で、ブドウ栽培はバイオダイナミック農法に則る。

サラ・ジェーン・エヴァンスMWコメント:はっきりとしたオークの香り。味わいは熟した酸味が溢れ、柑橘系の果汁の酸味を帯び、しなやかなオークの香りが広がる。わずかにスモーキーで石のようなフィニッシュ。デリシャス。

クリスティーヌ・パーキンソン氏コメント:大麦糖とレモンの香りが、豊かで生き生きとしたワインに変わる。余韻は長く、しなやかでチョークのような特徴がある。たくさんのパワーと凝縮感。このワインはうまく熟成するだろう。

デビッド・ウィリアムズ氏コメント:グラーヴのようなゴデーリョ。オーク、熟したグレープフルーツ、ブラックカラントの葉の刺激的なコンビネーション。フィニッシュに波打つシトラスが駆け抜ける。非常に良い品質。 ★96点(評価:2020VT)