Sancerre Cuvee Prestige AOC, Rouge/サンセール“キュヴェ・プレスティージュ” 赤 2006
*ワイン名:サンセール
“キュヴェ・プレスティージュ” 赤
*原産国/地方:フランス/ロワール地方
*格付け:AOC
*ブドウ品種:ピノ・ノワール
*コメント
サンセールを代表する造り手リュシアン・クロシェは,なんといっても白ワインで有名だが,実は良作年に限り,ドメーヌ最古のピノ・ノワールから極少量のみ造られる,とっておきの赤の“キュヴェ・プレスティージュ”が存在する。サンセールの赤といえば珍しいだけのロゼのようなものが多いなか,このクロシェの“キュヴェ・プレスティージュ”は,完熟したピノ・ノワールによる深い色調と濃縮感のあるしっかりとした口当たり,そしてイチゴやチェリーのジャムを思わせる豊かな方向性を併せ持った最高の赤ワインである。滑らかな熟成感をたたえたこのサンセールは,ブルゴーニュ好きをもうならせる出色のできで,まさにクロシェ・マジックといえるほどの芸術的作品となっている。事実,当主リュシアンの息子で,現在ドメーヌの醸造責任者を務めるジルは,ディジョン大学醸造学部を卒業後,ドメーヌ・デュジャックで研修したこともあって,両者のワインにはきめの細かいタンニン抽出という共通性が感じられることが多くの評論家によって指摘されている。白のキュヴェ・プレスティージュ同様,ドメーヌのなかで最も古いヴィエイユ・ヴィーニュのピノ・ノワール(平均樹齢50年)を用い,作柄の良い年に限り醸造される赤ワイン。

ブドウが栽培されている畑の土壌は,カイヨットとキンメリッジ階の泥灰土壌。手摘みで収穫したブドウを畑で選果した後,醸造所の選果台でさらに厳選。6日間の低温マセレーションを実施した後,ステンレス・タンクで発酵。その後,バリック100%(新樽40%,1年樽40%,2年樽20%)でマロラクティック発酵と熟成と行う。15ヶ月間の熟成後,瓶詰め。

深いルビー・レッドのローブと青色の反射。スグリやブルーベリーなどのブラック・フルーツのコンフィを思わせるような香りが顕著。アタックは力強く,マティエール(素材)と粘性があるふくよかな味わい。タンニンは顕著だが,大変しなやか。赤身の肉料理(ロースト)や雉やシャコなどの猟鳥や,鹿のフィレ肉の料理に最適。サーヴィス温度は14-15度。

『ワイン・アドヴォケイト201号(2012年6月号)』掲載のコメント
・・・2006ヴィンテージは,紅茶のスモーキーな香りやタール,シナモン,革の香りがする。革の香りはタンニンとしても現れているが,十分なジューシーさがある。全体的に赤い果実がバランスよく表現され,フィニッシュはスパイシー。12-18ヶ月が飲み頃。★87/100点(評価:2006VT)