Bandol AOC, Rose/バンドール 赤 ルル&ルシアン





*ワイン名:バンドール 赤 ルル&ルシアン
*原産国/地方:フランス/プロヴァンス地方
*格付け:AOC
*ブドウ品種
ムールヴェードル、グルナッシュ、
サンソー、カリニャン、シラー
*平均収量:30-38ヘクトリットル/ヘクタール
 ドメーヌの異なる区画で栽培されたブドウのアッサンブラージュから生まれる赤のスタンダード・キュヴェ。ヴィンテージに応じて若干比率は異なるが、ムールヴェードルを主体にグルナッシュとサンソー、そしてごくわずかに古木のカリニャンが加えられる。また、主としてPetit Moulin de la Cadiere プティ・ムーラン・ド・ラ・カディエールの区画と、ラ・バスティッドの区画で栽培されたブドウがアッサンブラージュされる。プティ・ムーラン・ド・ラ・カディエールは、南に面した起伏のある棚田状の畑。ルディステスと呼ばれる中世代の厚歯二枚貝の石灰質の土壌であることが特徴。

 ラ・バスティッドはドメーヌの建物の周囲にある区画で、固く、心土まで続く粘土質の土壌が多くみられるが、所々流砂層や泥灰砂質の土壌が見受けられる。この部分がワインにもたらす役目はあまり大きくないと思われがちだが、非常に水はけが良く、過剰な豊満さではなく、多くのフィネスをワインに付与してくれる特徴がある。

*醸造
 ブドウはすべて手摘みで収穫され、選果台を使って傷んだブドウや未成熟なブドウはすべて取り除かれる。完全に除梗し、野生酵母のみを用いて発酵を行う。発酵は温度管理機能付きのステンレス・タンクとセメント・タンクで行われ、その後、フランス産オークの樽(容量25-75ヘクトリットルまで様々な容量の樽を使用)に移し、マロラクティック発酵と熟成を行う。熟成期間は18-20ヶ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。

*コメント
 強烈なルビー・レッドの色調。ブラック・フルーツを思わせる香りがあり、とてもバランスの取れた味わい。タンニンは顕著だが、すべてがまろやか。5-6年の熟成とともに皮や動物、下草、小さなレッド・フルーツなどの香りを発散するようになる。瓶詰めから3-4年以内に心地よく味わうことができるが、ワインのバランスの良さから15年、あるいはそれ以上の熟成も可能。

『レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス 2023年版』掲載のコメント
・・・バンドール 赤2020年は飲むべきだ。清涼感のある見事な太陽に恵まれた良いヴィンテージ。柔らかさと滑らかな表現が駆け出すようだ。すでに魅力的なワインで、この先10年は飲み頃。  ★92点(評価:2020VT)

↓バンドール 赤に使われるブドウが栽培されるドメーヌの建物の周囲の“ラ・バスティッド”の区画↓
畑のパノラマ・ビューがこちらでご覧いただけます



↓バンドール 赤に使われるブドウが栽培される“プティ・ムーラン・ド・ラ・カディエール”の区画↓
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