Bandol La Migoua AOC, Rose/バンドール“ラ・ミグア” 赤 2016




*ワイン名:バンドール“ラ・ミグア” 赤
*原産国/地方:フランス/プロヴァンス地方
*格付け:AOC
*ブドウ品種:ムールヴェードル56%,
サンソー22%,グルナッシュ16%,カリニャン,シラー各3%
*平均樹齢:40年
*平均収量:30-35ヘクトリットル/ヘクタール
*醸造
 ブドウはすべて手摘みで収穫され,選果台を使って傷んだブドウや未成熟なブドウはすべて取り除かれる。完全に除梗し,野生酵母のみを用いて発酵を行う。発酵は温度管理機能付きのステンレス・タンクとセメント・タンクで15-21日かけて行われ,その後,フランス産オークの樽(容量25-75ヘクトリットルまで様々な容量の樽を使用)に移し,マロラクティック発酵と熟成を行う。熟成期間は18-20ヶ月。無清澄・無濾過で瓶詰め。

*コメント
 “ラ・ミグア”にはヴィンテージに応じて50-65%のムールヴェードルがアッサンブラージュされる。また,南に面したラ・ルーフと呼ばれる丘陵で栽培されたサンソーが,他のトゥルティーヌやカバッソウよりも多くアッサンブラージュされる。ミグアは多くの場合,他のキュヴェより野生的で,傑出した複雑さを示す個性溢れるバンドール。野生的な特徴とフレッシュさが同居していて魅力的なワイン。長命なワインに特有のバランスを備えている。

<ラ・ミグア>の畑について
 “ラ・ミグア”の畑はボーセ=ヴュー山塊の標高の高い南の斜面に位置する。土壌は粘土石灰質だが,心土はミュスケルカルク/Muschelkalkと呼ばれる2億年前の三畳紀上部で,表土は砂利,赤粘土,オーカー,青粘土など多様性に富んでいる。圏谷(=カール)と呼ばれる氷河の浸食作用によってできた広い椀状の谷の形をしたテロワール。栽培面積6ヘクタール。標高180-270メートル。畑の2/3が南向きで,1/6が東向き,そして1/6が西向き。“ラ・ミグア”のテロワールは地質流出が特徴的で,その複雑さは大変興味深く,地質研究の対象ともなっている。“ラ・ミグア”の畑にはその他のテロワールと比較して,古代の地層が多く露出している。これは,サブダクションと呼ばれる地殻プレートが他の地殻プレートにもぐりこむ地質現象で,アルプスの褶曲(地層の側方から大きな力がかかった際に,地層が曲がりくねるように変形する現象)の際に,下層部が若い層の方に向きを変えたため起こったもの。また,アレンク渓谷の巨大な断層が三畳紀層を次々と“ラ・ミグア”の区画に流し込んだことも大きな特徴の1つ。この低木と松林が交差する野生的な自然環境に,ブドウ畑が重なり合っている。

『ギド・ベタンヌ&ドゥソーヴ 2019年版』掲載のコメント
・・・良い凝縮感。熟れた果実とエレガントな噛み心地だが,骨格がしっかりとしている。ハバナ産の葉巻,ガリッグ,桜が,まだ若さの残るこのボトルにすでに個性を与えている。技と壮麗なテロワールがこの作品には存在する。
★ク・ド・クール(心に一撃をあたえるワイン)受賞(評価:2016VT)