歴史あるシャブリ・ワイン・アワードで1本にしか与えられない金賞がセルヴァンに与えられた。鑑定家やワインのプロの他、ヨーロッパ各国から集まった愛好家が審判を務め、ブラインドでテイスティングを行う。このような審査方法で選ばれたワインはまさに、様々なジャンルの人々の意見が集約された究極の1本であると言えるだろう。
この権威あるコンテストにおいて頂点に輝いたセルヴァンは、1654年から続くシャブリ村のヴィニュロンである。現在は、7代目当主のフランソワ・セルヴァン(写真→)と義弟でオーストラリア出身のマーク・キャメロンによって運営される。畑は栽培面積39ヘクタールで、シャブリ最大・最高の造り手のひとつに数えられる。アペラシオン「シャブリ」の他に、プルミエ・クリュは「モンテ・ド・トネル」、「ヴァイヨン」、「レ・フォレ」、グラン・クリュは「レ・プルーズ」、「ブーグロ」、「ブランショ」、「レ・クロ」に畑を所有している。ブドウの平均樹齢は30年で、収穫は畑によるが、機械と手で行う。ワインは伝統的かつ現代的な手法に則って醸されており、近年、マークの提唱により、一部のグラン・クリュの醸造におけるステンレスタンクの割合を増やしている。
セルヴァンのワインについて、ワイン・アドヴォケイト誌のライターで、ブルゴーニュ、シャブリ、ボージョレ、セントラル・コースト、ワシントンを担当するウィリアム・ケリーは、「セルヴァンのシャブリを本気で飲んで欲しい多くの理由のうちの3点」として、以下を挙げている。
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※1 マッサル・セレクション:
病害がなく、美しく健やかで、味わいの良い最も優れた果実を付ける株を選び、穂木を取って移植すること。
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■ セルヴァンのテロワールについて ■
(1)シャブリ
フレッシュさと活発さのバランスが完璧である。花や白い果物のアロマが凝縮されている。
大部分は「パルグ(下の地図参照:(1))」の丘陵に植樹されており、スレン川左岸のモンマンの南東に位置する。ドメーヌ・セルヴァンのシャブリは、テロワールの質や太陽の向きは威厳のある隣の畑(モンマンやヴァイヨン)に比肩する。この特別なシチュエーションは、長く、良質で香り高く、心地よいシャブリをもたらす。
(2)モンテ・ド・トネル
しなやかでエレガント。モンテ・ド・トネルはグラン・クリュが一線に並ぶその延長線上に位置している。スレン川の右側にあり、土壌は粘土及びキンメリッジ階の粘土石灰質で、ミネラルやフルーツの香りを際立たせる。グリセリンが口中で調和が取れており、これはワインを熟成させるのに確実に価値がある。
(3)レ・フォレ
たっぷりとしていて質が良い。レ・フォレはそのフィネス、香り、長さ、アロマによって特性づけられる。
(4)ヴァイヨン
ヴァイヨンは望みどおりのミネラルを与えてくれるが、セック(辛口)である。時に口中で活き活きとしていて長い。これは熟成させるのに良く、スレン川右側のシャブリ・プルミエ・クリュの典型である。
(5)ブランショ
グラン・クリュとしては珍しく、フィネスとエレガントさが女性らしさをもたらす。
ボトルを開けるとすぐにアロマがはっきり現れるので、親しみやすい。このワインは熟成させると力強くなる。
(6)レ・クロ
ドメーヌの畑はスレン川右岸の南南西向きに位置する。土壌は粘土及びキンメリッジ階の粘土石灰質。味わい全てがシャブリの王様と言えるほどで、長期熟成によって真価を発揮するグラン・クリュの筆頭。アロマは様々で、複雑で力強い。
(7)レ・プルーズ
「プルーズはいつも陽気である」と言われている。ミネラルの香りと豊満で爆発的なアロマの精巧な調和が現れている。
(8)ブーグロ
荒っぽく、飲むと田舎風な感じがあり、ブランショとは対照的で少し男性的である。熟成させると、長く、丸みを帯び、厚みがあり力強いワインになる。複雑で変化するアロマを持つ典型的なブルゴーニュワインである。
<シャブリ地区の地図>
↓図をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。
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■ 商品のラインナップ ■
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Chablis (AOC) /シャブリ
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Chablis Premier Cru Montee de Tonnerre (AOC)
/シャブリ モンテ・ド・トネル 1級 白
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Chablis Grand Cru Les Clos (AOC)
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