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ダヴィッド・ルリエーヴル (ドメーヌ4代目)
ボルドーで2年、ドイツで4年、また、シャトー・シュヴァル・ブランやシャトー・ディケムを所有するジャック&フランソワ・リュルトン・グループのセールス部門、バルセロナの高級ワインのインポーターではマーケティング部門に勤めた経歴を持つ。ドメーヌではセールスと総務を取り仕切る。2008年に弟のヴァンサンと共に家業に参画、現在、共同経営者として、日々、ドメーヌの発展に尽くしている。栽培と醸造は、アヴィーズとボルドーで醸造学を修めた後、ボルドー、ブルゴーニュ、ドイツ、オーストラリア、ナパ・ヴァレーなどで10年以上の研鑽を積んだ弟のヴァンサンが担当。
出水商事(以下 IZM):
これまでに出会った生産者で尊敬もしくは大いに影響を受けた人はいますか?
ダヴィッド・ルリエーヴル(以下DL):これまで私と弟のヴァンサンは多くの生産者と出会い、交流してきました。それらの出会いは、私たちを人間的にも大きく成長させ、仕事に対するヴィジョンを明確にし、進化させてくれました。特に、少しずつではありますが、ビオロジック栽培への転換を進めるきっかけになりました。私を育ててくれた造り手は、オーストリアのエメリッヒ・クノール、ブルゴーニュのラルー・ビーズ・ルロワ女史、アントニー・オリヴェ、スペインのドミニオ・デル・ベンディト、ジョゼップ・マリア・プヨル・ブスケ、アルタ・アレーリャです。ヴァンサンにとっては、ボルドーとシャンパーニュの造り手です。シャトー・フォンテストー(オー・メドック)のドミニク・フアン、シャトー・ラロッシュ・ピポー(フロンサック)のジャン・グリマ、 フランソワ=マキシム・クレイエ、レミー・モンリボ、シャトー・トロロン・モンド(サンテミリオン)、ニコラ・サロモン、セドリック・ムーセたちの名前を挙げることができます。
IZM:
オーセロワ、グリ・ド・トゥールにお薦めの料理を教えて下さい。
DL:オーセロワには、ヒメジや鯛のような魚のグリル、またはマグロやサーモンの寿司や刺身をお薦めします。ヤギ、牛のフレッシュチーズにもとても良くマリアージュしますし、珍しいところではカエルの腿肉にもお薦めです。前菜や料理と合わせてアペリティフに。グリ・ド・トゥールは酸があるので、油っぽい料理と合い、味わいを引き立ててくれます。例えば、ソーセージやテリーヌ、生ハムなどのシャルキュトリー。またはロレーヌの名産、ロレーヌ風パテ、パイ、もちろんキッシュ・ロレーヌに。牡蠣やイセエビ、アカザエビなど塩気のあるものがお薦めです。
IZM:
2012年夏、フランス厚生省が協賛する農業コンクール“レ・トロフェ・ド・ランスタラション”(Les Trophees de l'Installation)で、ワイン生産業228の中、ルリエーヴルがみごと12のベスト・ファイナリストに選ばれました。ブドウ栽培やドメーヌの伝統的醸造法に投資しながら、キャビスト、ワイン・バー、レストランの関心を集めて輸出を拡大、エチケットのデザインを変えたことで新鮮なイメージを作り出した点を評価されました。このニュースは地元ロレーヌの雑誌や新聞にも大きく取り上げられ、注目を集めた事と思います。ファイナリストに選出されてから変化はありましたか?
DL:“レ・トロフェ・ド・ランスタラション 2012”に選出されたことは、私たちにとって重要な出来事でした。弟のヴァンサンと築いてきたブドウ栽培のプロジェクトが評価され、フランス全土300近いの候補者の中から選ばれたのですから。知名度が高いことで認められたワインの偉大なアペラションを有するドメーヌと対等に競えたのです。このコンクールでフランス国内での有意義な見通しが立ちました。権威あるブドウ栽培関連の雑誌『ヴィティ Viti』の表紙を飾り、コンクールで全国の投票者がAOC コート・ド・トゥールとドメーヌ・ルリエーヴルを知ることとなりました。これをきっかけに、パリを始めフランス全国に販売網を広げる計画を目下進めています。
IZM:
2012年11月初旬、ドメーヌのカーヴでコンテンポラリー・アーティストの作品を集めたイベントを開催されましたが、イベントを始めたきっかけなどを教えて下さい。また、イベントを通じてチャリティー活動も行っているのでしょうか。
DL:毎年、『アート&マティエール Art&Matiere』と題して展示を企画しています。11月に行われ、カーヴに芸術作品を展示するため、アーティストを招いています。この企画の目的は、まず田舎の村に芸術を集めること。人口650人程度の村では質の高い展示が常に行えるわけではないので。それから、地元、地元以外でも様々な異なる芸術表現を通じ、、才能あるアーティストの作品の価値を広めることです。結果的に、このイベントはクリスマスの頃まで数週間にわたって数千人を動員し、そこでドメーヌの商品も販売します。チャリティーについては、ナンシーのキワニス(子どもたちのために活動する国際奉仕団体)を招待して、半日ピノ・ノワールの収穫体験を行っています。雇い賃を払う代わりに、リヨン近郊にある自閉症の子供たちを支援する団体に寄付しています。
IZM:
自身の手掛けるワイン以外で愛飲している飲料がありましたら、教えてください。
DL:私も弟のヴァンサンも、他の生産者のワインを飲むのが好きです。フランスまたは外国のワインは異なる味わいを発見させてくれます。私たちが好きなワインでノウハウを教えてくれる生産者とディスカッションするのも好きです。個人的には、コーヒーをたくさん飲みますし、ラムの古酒、特に<カライブ>が好きです。
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