HOME >> 生産者情報 >> ポデーレ・モナステロ(イタリア/トスカーナ州)
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↓INDEX↓
◆ドメーヌの概要◆
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◆ラ・ピネタと
カンパナイオの区画図◆
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◆『デカンター '09年5月号』
掲載記事◆
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◆アレッサンドロ
・チェライの経歴◆
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◆アレッサンドロ
・チェライ インタビュー◆
(2018年6月実施)
◆アレッサンドロ
・チェライ インタビュー◆
(2009年7月実施)
◆各キュヴェの詳細◆
2018年6月実施

※出水商事=IZM,アレッサンドロ・チェライ=AC


*アレッサンドロ・チェライ自身による2016年物についてのコメントをご覧下さい。



IZM: ポデーレ・モナステロのスタッフは,何人ですか?

AC: 畑で働いているのは私を含め5名です。加えて,事務担当スタッフが1名おります。

IZM: ご兄弟はいらっしゃいますか?

AC: 妹がおります。彼女はファッション・モデルです。1998年のミス・イタリアになり,翌年ミス・ヨーロッパ第2位になりました。映画やテレビ・ドラマにも出ていましたが,今はモデル業に専念しています。彼女の夫は元サッカー選手のDavide Dionigi ダヴィデ・ディオニージです。さまざまなチームでのプレー経験が豊富です。チェライ家でワインに関わっているのは,私だけです。

IZM: 醸造家になろうと思ったきっかけを教えて下さい。

AC: 小さな頃,かなり多くの時間を叔父と過ごしました。彼は牧師で,コミュニティーのワインを造っていました。彼のワイン造りを傍らで見ていました。私の父は家具職人でした。私のワインへの情熱は,すべて叔父から受け継いだものです。

IZM: 最初の経歴がカステラーレ・ディ・カステリーナだったのですか?。

AC:大学を卒業して1年半,警察官をしていました。今でもイタリアには兵役があり,私の時代は1年間の奉仕が義務付けられていました。家族に警察官がいたり,一家で犯罪歴がないなどの条件があれば,警察官の通常任務が兵役として認められていたのです。それから,ロッカ・デッレ・マチエで数年間働いた後,カステラーレ・ディ・カステリーナに就職しました。現在,ジェネラル・マネージャーとして栽培・醸造だけでなく,人事や広告などすべての分野において責任者を務めており,こうして世界中を忙しく駆け回っています。

IZM: あなたは2000年の親族分与で今の土地を所有し,モナステロを設立していらっしゃいますが,周辺のチェライ家の土地は誰がブドウを栽培しているのでしょうか?

AC: 私以外は誰もブドウを栽培していません。私が荒地を整え,ブドウ畑を開墾しただけで,他の土地はブドウ畑ではありません。

IZM: 前回のインタヴューの際(2009年7月)ピノ・ノワールの植樹面積を増やすと仰っていましたが,実現しましたか?

AC: はい,昨年(2017年)植樹を行いました。ピノ・ノワール777を私自身で再生したクローンです。3年待たなければなりません。1haですので,1,000本生産量が増えることになり,もっと多くの方々に私が手がけたワインを届けたいと考えています。

IZM: ヴィンテージ2016について,教えて下さい。

AC: 2016年は素晴らしい年です。毎年素晴らしい出来なのですが,2016年は本当に特別なヴィンテージです。ら・ぴねたは美しく,複雑です。またエレガントで余韻がとても長いです。酸とのバランスが絶妙で,魚料理に合わせても良い繊細さがあります。もちろん,カンパナイオにとっても良い年でした。力強く偉大なヴィンテージで,例年以上の熟成が可能です。

IZM: 日本ではラ・ピネタの人気がありますが,他の国々でも同じでしょうか?

AC: いいえ,カンパナイオもラ・ピネタ同様に人気があります。

IZM: ピノ・ノワール777はロマネ・コンティと同じクローンですが,メルロー181とカベルネ・ソーヴィニヨン169は,どこか有名なシャトーが採用しているのでしょうか?

AC: まず,ピノ・ノワール777に就いては,ロマネ・コンティと同じセレクションを採用しているのは,我々モナステロだけです。メルロー181はラフィット・ロートシルトと,そしてカベルネ・ソーヴィニヨン169はマルゴーと同じクローンです。

IZM: 普段食事の際,自身で醸したワイン以外で飲んでいるワインがありますか?

AC: 仕事柄,毎日ワインのテイスティングを行っており,その微妙な進化を感じ取る必要がありますので,毎日飲酒することはありません。しかし,ディナーでワインを飲むときには,世界のピノ・ノワールを飲むようにしています。それから,シャンパーニュが好きです。 IZM: あなたが手がけたワイン以外に,一番感動したワインを教えてください。 AC: 一番・・・と言われると,それはロマネ・コンティになってしまいます。ロマネ・コンティ以外だと,信じて頂けないかもしれませんが,オーストラリアのピノ・ノワールです。Giaconda ジャコンダというワインで,年産2,000本。どこにも輸出されていません。私はこのワイナリーを訪問するためだけに,オーストラリアに行ったことがあります。

IZM: ポデーレ・モナステロの将来についてお話下さい。

AC: 来年(2019年),ソーヴィニヨン・ブランを植樹します,初リリースは,2022年になるでしょう。世界で一番好きなソーヴィニヨン・ブランの苗木を入手できることになりました。ニュージーランドのCloudy Bay クラウディ・ベイと同じものです。娘が今,醸造学校に通っていますので,一緒にワインを造ることができれば良いと考えています。キュヴェの名称も決まっていて,“エロデア”という名の雑草に因み,命名するつもりです。なぜなら,ソーヴィニヨン・ブランの区画には,エロデアしか生えていないからです。
 それから,2017年物は3リットル入りのボトルを瓶詰めする予定です。お客様からの要望が寄せられ,このサイズを造ることにしました。しかしながら,750mlの生産量を減らしたくありませんので,各キュヴェともに20本限定にする予定です。10月のボトリング前に希望数をお知らせいただければ,ボトリングを検討いたします。

IZM: 本日は,ありがとうございました。

*アレッサンドロ・チェライ自身による2016年物についてのコメントをご覧下さい。



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