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<ヴァンソブルの生産者>
ブドウ畑を購入するために仕事を辞めた元銀行員と,最先端技術の抽出システムを持つ先進的な協同組合が,ヴァンソブルを有名にした。彼らが「南の北」と呼ぶクリュのなかから,トップ10のワインをクリステル・ギベールが推薦する。
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@ドメーヌ・コンスタン=デュケノワ
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ジェラール・コンスタンは仕事で世界を駆け巡り,空いた時間にワイナリーを訪れた1980年代の初めからワインに夢中になり,いつか自分もワイン造りをすることを心に決めた。そして,2004年に金融の仕事を辞め,ヴァンソブルに12ヘクタールの土地を購入することを決断し,それが現実となったのである。46歳のとき,何の経験もないコンスタンはワイン造りの集中コースを受け,生産者から色々な話を聞いた後,この標高の高い南東に面したブドウ畑が売りに出されていることを知る。
・・・この売出しは前の所有者にとっては大変つらい決断でした。というのは,このブドウ畑はずっと家族のものだったのです。しかし,そこの息子がどうしても継ぎたくないという理由で,やむなく土地は売られることになったようです。
とコンスタンは説明する。
最初は自前の醸造所を所有していなかったため,あまり好調とは言えなかった。かれは最初に仕上がったワインにあまりにも落胆し,前のオーナーにセラーを一時的に使用させてもらえるよう説得する。また,大規模な設備投資を必要とした。そして,今は彼独自のセラーを建設するために土地を更に購入する予定である。
・・・ブドウ畑の近辺に土地はあまり残っていませんが,外見的には目立たなくても,中身は特異性の高い最新のセラーを作りたいと考えています。
この2年の間に,彼は評判の高いフィリップ・カンビをコンサルタントに招聘し,リュット・レゾネを実施している。
・・・ワインは80%がブドウ畑で造られ,20%がセラーで造られると確信しています。牛の角など,正当性を信じていないものはありますが,バイオダイナミック農法に没頭しています。
と述べている。
コンスタンは大金持ちにはなれなくてもワインを好んでおり,12ヘクタールで十分と感じているので,畑を拡張することは考えていない。
・・・ムールヴェドルは植えていないが,小さな1区画を見つけたいと思っています。ただ,奥さんに大きくすれば離婚だとも言われているのです。
と語った。
ベルギー人のコンスタンは,自分のことを現地の人間とは考えていない。「ここでは,この地域から20キロ以内の出身でなければ,外人と呼ばれます・・・」と笑った。
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