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2017年2月、ムンバイから北東に180kmのナシクにあるスラ・ヴィンヤーズを訪問しました。
インドでは1-3月にブドウの収穫期を迎えるのですが、訪問した2月初頭は“Sula Fest スラ・フェス”が開催されており、収穫は一時的にお休み。ちなみに、2月4日までにソーヴィニヨン・ブランの収穫は終了し、リースリング、シュナン・ブランは1週間後、黒ブドウは2-3週間後に収穫を行うとのことでした。
“スラ・フェス”は、2008年に始まったグルメとワールド・ワイドなミュージック・フェスで、ナシクにあるスラ・ヴィンヤーズで3日間にわたり開催されます。スラはワイン・ツーリズム・ヴェンチャーの一環として、ナシクにあるワイナリーにテイスティング・ルームをはじめ、“Little Italy リトル・イタリー”と“Soma ソーマ”の2軒のレストラン、35部屋を擁する“Beyond by Sula ビヨンド・バイ・スラ”、そしてギリシャ様式の円形シアターを展開しています。フェスの参加者はワイン・テイスティングのアクティビティに興じ、ナシクの大地を包む熱狂的な音楽に身を任せ、ドリンクやフードを楽しむことができます。 ← ディンドリのシュナン・ブラン
今回、賑やかな“スラ・フェス”の合間を縫って、ナシクのワイナリーから車で1時間ほどの場所にある“Dindori ディンドリ畑”を見学しました。ナシクのサブ・ディストリクトは絵のような美しさで、赤いラテライトと玄武岩からなる穏やかな丘陵地(標高700m)です。ディンドリには100haの自社畑と900haの契約畑があります。きれいな空気とモンスーンがもたらす大量の雨、そして冷涼な気候は黒ブドウの栽培に適していて、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズ、ジンファンデル、マルベック、そしてテンプラニーリョが栽培されています。スラのプレミアム・ワイン、すなわち、ラサ・シラーズ、ディンドリ・リザーヴ“シラーズ”、ディンドリ・リザーヴ“ヴィオニエ”は、ブロック66と呼ばれるディンドリのなかでも標高が高く、条件の良い畑のブドウから造られるのです。
↑ 左より、ディンドリのカベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズ ↑
最初に触れたように、ブドウの収穫期は1-3月です。3月末のモンスーン後にもう一度ブドウの実がなりますが、収穫は行いません。再びモンスーンが来て、収穫用のブドウは成長期を迎えます。病気が見つかった場合、病気の恐れがある場合に限定してボルドー液を一部分だけに使うことがあります。収穫前の2ヶ月はボルドー液を使用しません。
そして、スラ・ヴィンヤーズを創設時から支えるコンサルタント、ケリー・ダムスキーは年に3回インドに来て、1週間ほど滞在します。普段は、メールや電話でのやり取りによってアドバイスを受けています。
昨年(2016年)12月にはテンプラニーリョの植樹に着手しました。3-4年後にワインを造る予定です。また、来年にはシャルドネ100%のスパークリングのリリースが控えています。
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