HOME >> 生産者情報 >> ドメーヌ・クレ・ド・サン・トマ(フランス/ローヌ地方) 


ドメーヌについて
クレ・ド・サン・トマ
ドメーヌ名の由来
栽培品種
栽培について
テロワール
醸造
各種ガイドの評価
商品のラインナップ

*ドメーヌについて*


 アヴィニョンで建築業を生業とする美食家のPhilippe Kessler フィリップ・ケスラーは、ワイン好きが高じ、コトー・デクサン・プロヴァンスのChateau Carissanne シャトー・カリッサンヌを2001年に購入、当主になった。醸造所の近代化、ブドウ畑の再編を行った後、その経験を活かし、2006年にシャトーヌフ・デュ・パプのDomaine des Relagnes ドメーヌ・デ・ルラーニュを購入、Domaine Clef de St. Thomas ドメーヌ・クレ・ド・サン・トマと命名した。

 当時、畑は修復が必要な状態で、一部のブドウ樹の植替えを行い、栽培品種の研究を行った。その結果、白ブドウの栽培面積が1ヘクタール以上に及ぶことが判明、現在では2つのシリーズで希少なシャトーヌフ・デュ・パプの白をラインナップしている。

 あいにく、フィリップは2008年に急逝。現在は妻のSophie Kesseler-Matiere ソフィー・ケスラー=マティエールがシャトー・カリッサンヌとドメーヌ・クレ・ド・サン・トマの当主を務める。

 栽培と醸造は、ボルドーやローヌ、プロヴァンスで20年以上のキャリアを積んだChristophe Barraud クリストフ・バローが指揮を執る。醸造コンサルタントには、パーカー・ポイント100点満点を8度獲得したシャトーヌフ・デュ・パプのクロ・サン・ジャンを筆頭に、100点満点2回のレ・カイユ、1回のクロ・デュ・カイユ、同じく1回のサン・プレフェなど、南ローヌを本拠に実に40以上のドメーヌのコンサルタントを務める《パーカー・ポイント1,200点満点》の天才敏腕醸造家のPhilippe Cambie フィリップ・カンビを迎えている。ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスで「シャトーヌフの新司祭」と呼び名を与えられ、彼ほど南ローヌの上質なワイン造りを知る者はいないと崇められるフィリップ・カンビは、2021年12月に惜しまれつつもこの世を去った。亡くなる数年前から仕事の量を徐々に減らしていたが、カンビが2021年ヴィンテージまでコンサルタントを続け、力を注いだのが、このドメーヌ・クレ・ド・サン・トマのシャトーヌフ・デュ・パプである。

 現在、在庫する2種類のシャトーヌフ・デュ・パプ赤は、いずれも高評価を獲得した、買って間違いのないラインナップ。クレ・ド・サン・トマ赤2018は、最新のアシェットで最高評価のク・ド・クール&3ツ星を獲得し、コンクールでもW金賞&ク・ド・クールに輝いた。また、ピエール・トゥルペル赤2019はデカンターでシャトー・レイヤスが所有するピニャンと僅か1点差、シャプティエやサンタデュックのシャトーヌフ・デュ・パプに並ぶ95点の高得点がつくグッド・ヴィンテージ!

 年間生産量は3万本。ヨーロッパ諸国を中心に総生産量の15%を輸出している。

*クレ・ド・サン・トマ、命名の由来*

 St. Thomas 聖人トマは、キリストの十二使途の1人。その感覚は誤ることがなく、目覚め、現実に開かれている。聖人トマは、官能と生きる豊かさを解く鍵=Clef, クレを握っている。美と創造の世界への鍵を手にすることのできるドメーヌのヴィニュロンを最も良く例えており、シャトーヌフ・デュ・パプのドメーヌの醸造家にとっても、最高のシンボルとなっている。

 また、当主ソフィーの息子、Thomas トマに、今後ドメーヌの「鍵」が引き継がれていく意味も込められている。

*栽培品種*

 シャトーヌフ・デュ・パプには、13品種のブドウの使用が認められている。グルナッシュ(ブラン、グリ、ノワール)、クレレット(白、ロゼ)、シラー、ブールブラン、ムールヴェードル、サンソー、ルーサンヌ、ピクプール(ブラン、グリ、ノワール)、ピカルダン、テレ・ノワール、ヴァカレス、クノワーズ、ミュスカルダン。ドメーヌでは、以下、7品種を醸造に使用している。ワインの生産比率は、赤ワインが全体の90%、白ワインは10%を占める。

〔黒ブドウ〕
 ・グルナッシュ:
樹勢が強く、豊かで、シャトーヌフの王様格品種。ワインに奥行きを与え、色の抽出は濃くないものの、スミレ、キルシュ、カシスなどの興味深いアロマのポテンシャルを持つ。

 ・シラー:
酸は中程度で、タンニン分が多く、濃い色調。フランボワーズ、カシス、黒い小さな果実から、熟成すると皮革、トリュフなどの豊富なアロマが現れる。熟成のポテンシャルの高いワインを生む。

 ・ムールヴェードル:
樹勢が強く、栽培が難しい品種。発芽が遅く晩熟で、収穫時期は遅い。アロマティックで酸が弱く、高品質なタンニンのストラクチャーが与えられる。賛歌には強い品種のため、他の品種と混醸して、完璧な熟成のポテンシャルをワインに与える。

〔白ブドウ〕
 ・グルナッシュ・ブラン:
晩熟で、小石混じりの暑い土地での栽培に理想的な品種。ワインに骨格を与え、フィネスのある白い花のアロマが際立つ。

 ・ルーサンヌ:
高貴なこの品種はフローラルのアロマが豊かで、偉大なエレガンスと繊細さ、複雑味をワインに与える。

 ・ブールブラン:
フローラルのアロマとフレッシュな個性を持つ品種。暑く乾燥した日照の多い環境に適している。アルコールは低め。

 ・クレレット:
樹勢の強い品種。小石の土壌と暑さに適応する。オイリーかつフローラルなアロマ、繊細さと複雑味をワインに与える。

*栽培について*

 持続可能な農業、レゾネ栽培で環境に配慮している。下草を生やす草生栽培を行い、ブドウ樹にとって良い最近を増やし、ブドウ樹が衛生的に育つ環境を整えている。耕耘は機械を用い1年に3-4回、小石の区画は手作業で行う。異なるブドウ品種を同じ畑で栽培し、比率を一定させるフィールド・ブレンド(混植)を行っている。仕立ては、シラーはダブル・ギヨ、若しくはシンプル・ギヨ。シラー以外はゴブレを採用。摘芯はブドウ樹の樹勢に応じて行う。収穫は9月中旬に100%手摘み。熟練の収穫人が畑で選果を行いながら収穫を行い、慎重に籠に入れ、村の中心部に位置するシャトーの醸造所へと運ばれる。そこでさらに選果を行う。2009年には、フランス農水省公認環境保全農業認証「HVE認証(環境価値重視 Haute Valeur Environnementale)」の最も厳しいレベル3の認定を取得。この資格は、生物多様性、植物検疫戦略、施肥および灌漑管理に関連するパフォーマンス指標に基づき、高品質の生産と環境を調和させる農業への取り組みを示している。

*テロワール*

 シャトーヌフ・デュ・パプの多様なテロワールを有する6村(Les Serres レ・セール、Bois la Ville ボワ・ラ・ヴィル、Cansaud カンソー、Charbonniere シャルボニエール、Barbe d'Asne バルブ・ダーヌ、Etang エタン)に広がる、およそ10ヘクタールでブドウを栽培。

 北方に位置する粘土砂質土壌のシャルボニエールでは、果実味が豊かな白ブドウ品種とシラーが植わる。シャルボニエールとエタン、バルブ・ダーヌで栽培されるブドウから、〔ピエール・トゥルペル〕シリーズが造られる。

 南方のレ・セールはグルナッシュの古樹が植わる、表を丸い石が覆う土壌。この丸い意思は日中の太陽熱を蓄え、気温の下る夜間にも熱を保ち、ブドウの成熟を促す。ボワ・ラ・ヴィル、カンソーは左岸と石灰が混じる赤い泥土が特徴。〔クレ・ド・サン・トマ〕シリーズは、この3村のブドウに由来する。 *ドメーヌ・クレ・ド・サン・トマ所有の区画の詳細は、こちらまで

*醸造*

 シャトーヌフ・デュ・パプの村に位置するこじんまりとした伝統的な醸造所には、バリック(225リットル)、ドゥミ・ミュイ(600リットル)、ミュイ(1,200リットル)が備えられており、長期熟成させるシリーズ〔クレ・ド・サン・トマ〕に使用。また、温度管理機能付の小さな醸造用タンクは、白ワインの醸造に使用する。

*商品のラインナップ*

Pierre Troupel AOC Chateauneuf-du-Pape, Rouge  *参考品
/ピエール・トゥルペル(シャトーヌフ・デュ・パプ) 赤 ==>> 詳細はこちら
Pierre Troupel AOC Chateauneuf-du-Pape, Blanc  *参考品
/ピエール・トゥルペル(シャトーヌフ・デュ・パプ) 白 ==>> 詳細はこちら
Clef de Saint-Thomas AOC Chateauneuf-du-Pape, Rouge
/クレ・ド・サン・トマ(シャトーヌフ・デュ・パプ) 赤 ==>> 詳細はこちら
Clef de Saint-Thomas AOC Chateauneuf-du-Pape, Blanc  *参考品
/クレ・ド・サン・トマ(シャトーヌフ・デュ・パプ) 白 ==>> 詳細はこちら
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