レ・ラゴーゼはヴァルポリチェッラの歴史ある丘の上に位置するネグラールの町に拠点を置く。何年もの間、手入れがなされていなかった約28.3ヘクタールの畑を1969年に購入したのが、醸造学者のアルナルド・ガッリと彼の妻、マルタ・ボルトレットだった。彼らはここに植樹し、この古い地域の伝統を遵守するアツィエンダを設立し、出来る限り自然な方法でアマローネとヴァルポリチェッラを造り始めた。一方で、ブドウ栽培や醸造において、現代技術を導入し、また消費者のテイストの発展や変化に応じて、彼らを満足させるために、徐々に他の品種を植樹し、増やしていった。
今日、所有するブドウ畑はおよそ16.2ヘクタール。この地は不毛な土壌のため、ブドウ栽培に適している。また、冷涼な微気候により、冬季、濃霧に見舞われる地域としても有名である。この気候が「ブドウの陰干し」というアイディアをもたらしたのだ。これらの好都合な自然条件により、ワインにおけるブドウの特徴を高めることができ、ワインは紛れもなくエレガントなヴァルポリチェッラとアマローネに仕上がるのである。
現在は、経営管理学科を卒業した息子のパオロ Paolo と、土着品種のミクロ栽培を卒業論文のテーマに農業学科を卒業したマルコ Marco がアツィエンダを継承している。父同様、量よりも質に重点を置き、常に最高のクオリティを求め、研究を進めている二人が造るアマローネは、イタリアワイン評価誌『ヴェロネッリ』で4年連続3ッ星の高評価を獲得し、イタリア国内で手腕を発揮している。また、ロバート・パーカーやステファン・タンザーからも評価を受け、海外からも注目されている。