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*セザール賞とは・・・
アメリカのアカデミー賞に相当するフランス映画界のオスカー。2000人を超える選定委員たちによって、毎年決定される。1975年創設で、2011年で36回目を数える、フランスで最も権威ある映画賞。セザール/Cesarとは、受賞者に手渡されるトロフィーの愛称にちなんで命名された。発表は、毎年2月。過去の受賞者には、リュック・ベッソン、フランソワ・トリュフォー、アラン・ドロン、カトリーヌ・ドゥヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、キャロル・ブーケ、イザベル・アジャーニ、エマニュエル・ベアールなどが名を連ね、セザール賞の受賞は、世界的な映画スターへの登竜門といえる。1975年の創設以来、毎年授賞式後に、シャンゼリゼ通りの著名なレストラン、フーケ/Fouquet'sに受賞者、映画関係者を招いてガラ・ディナーが行われることが慣例になっている。2004年2月21日に行われた第29回セザール賞のガラ・ディナーでは、アンリ・マリオネのトゥーレーヌ“ガメィ”プルミエール・ヴァンダンジュ(2002VT)が公式ワインに選出。マリオネのキュヴェは、このガラ・ディナーにあわせたレストラン・フーケ専用ラベルをまとい、“キュヴェ・デ・セザール”として、フランス映画界の著名人たちに振舞われた。
*モリエール賞とは・・・
映画界のセザール賞に対応するフランス演劇界の最も権威ある賞(アメリカのエミー賞に相当)。フランスを代表する17世紀の喜劇作家モリエールにちなんで命名。毎年5月に授賞式が行われ、2011年で25回目を迎える。セザール賞同様、毎年、授賞式後のガラ・ディナーが、受賞者、演劇関係者を招いてフーケで行われることが慣例となっている。2003年5月17日に行われた第17回モリエール賞のガラ・ディナーでは、アンリ・マリオネのトゥーレーヌ“ソーヴィニヨン”(2002VT)が、公式ワインに選出。フーケ専用ラベルをまとい、“キュヴェ・デ・モリエール”として、フランス演劇界の著名人に振舞われた。
*レストラン・フーケ/Fouquet's
1899年創業のパリを代表する老舗カフェ。石造りの建物のなかで、赤いテントとシャンゼリゼ通りに面したテラス席がひときわ目立つ観光名所。2階のレストランからのシャンゼリゼ通りと凱旋門のイルミネーションが素晴らしく、フランス料理とパリの雰囲気が十分に堪能できる場所として知られている。エコール・ド・パリを代表する日本人画家、藤田嗣治の絵の題材にもなった著名なカフェ。
*モリエール/Moliere
喜劇作家・俳優兼座長(1622-1673)。コルネイユ、ラシーヌと並んで、フランスの三大古典劇作家と称される。パリの富裕な町人の家に生まれ、1643年、女優マドレーヌ・ベジャールとともに「盛名劇団」を創立。これは成功せず、13年間の南仏を中心とした地方巡業に出て力をつけ、1658年にパリに帰還。王弟や国王ルイ14世の庇護を受けて成功した。40歳の時にマドレーヌの妹とも娘ともいわれる19歳のアルマンド・ベジャールと結婚。1673年、上演中の舞台で倒れ、その夜他界。主な作品に、『人間ぎらい』、『タルチュフ』、『守銭奴』、『ドン=ジュアン』、『町人貴族』などがある。当時の貴族や医者、聖職者の気取り、衒学趣味・偽善、さらには貴族の真似をしたがる町人などを痛烈に揶揄し、時代を超えて人間が持つ弱点を見事に描いた。イタリアのコメディア=デラルテや、フランス中世の笑劇(=ファルス)の手法を踏み台にしつつも、“性格喜劇”と称される独自のジャンルを築き上げた。
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