2013年にデビューして以来、常にフランスのミシュラン星付レストランの間で話題となり続けている超新星ドメーヌ、クロ・ド・ラ・バルタサッド。(※ドメーヌ・ド・ラ・バルタサッドから名称変更。)
サンソー100%のキュヴェ<ピュール・セー>が、ファーストヴィンテージ2014にして既にミッシェル・ロスタン(ミシュラン2つ星★★)、世界のベスト50に入るセプティム(1つ星★)にオンリスト。
キュヴェ<レ・テラス>(現在<キュヴェ・H>に名称変更)がフロコン・ド・セル(3つ星★★★)、アルベール・プルミエ(2つ星★★)にオンリスト。
キュヴェ<レ・カルガドゥー>と<レ・ズヴレ>
がミッシェル・ブラス(3つ星★★★)、セルジュ・ヴィエラ(2つ星★★)、レ・セードル(2つ星★★)、シェ・カミユー(2つ星★★)にオンリスト。キュヴェ<レ・グラヴェット>は3つ星のタイユヴァンが経営するレ・カーヴ・タイユヴァンでも扱われる。
そんなとてつもないスーパー・ラングドック・ワインを生んだのは3人の子供を持つ醸造家夫婦。ヴィニュロン(ブドウ栽培兼醸造農家)の家系に生まれたわけでもない、フランス北西部ノルマンディー地方出身の男女が出会い結婚し、ともにワインへの情熱と夢に人生をかけ、ラングドックのエロー県サン=ジャン=ド=フォスに拠点を構えた。注目すべきはその夫妻の経歴だ。夫のギョームの修行先は、ロマネ・コンティの元オーナー、デュヴォー・ブロシェ家が所有するヴォルネイの歴史的古参プス・ドールに始まり、ビオディナミ、ヴァン・ナチュールのドミニク・ドゥラン、そしてR.パーカー氏に「我が人生最大の発見」と言わしめた極上のスーパー・ヴァン・ド・ペイを手がけるドメーヌ・ド・トレヴァロン。また妻のエレーヌはマルサネのビオディナミ、シルヴァン・パタイユで研鑽を積んだ。これだけのブルゴーニュのトップ・ドメーヌの極めた英知が結集した彼らのワインは、瞬く間にフランスのレストラン業界で話題となり、リリース前に一部キュヴェが予約完売という快挙を成し遂げた。その後も新ヴィンテージがリリースする度に蔵元在庫は即完売し、全量割り当て制となっている。ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス誌では「2017年ワイングランプリ」の「今年の発見」に、同誌編集委員会、満場一致でバルタサッドが選ばれた。これは「来年の活動も注目すべき、今年際立って優れた個性を持つ生産者」に与えられる賞である。フランスワイン最前線をいく、モダンで洗練されたウルトラ・スーパー級ラングドックをどうぞご堪能下さい。
|
|
生産者:
ギョーム・バロンGuillaume Barronとエレーヌ・バロンHelene夫妻
場所:
ラングドック地方エロー県サン=ジャン=ド=フォスSaint-Jean-de-Fosに創業。
栽培面積:
赤:11.6ha
シラー34%、サンソー23%、グルナッシュ・ノワール21%、ムールヴェードル11%、カリニャン11%
白:1.6ha
シュナン40%、カリニャン15%、シャルドネ15%、ルーサンヌ15%、ヴェルメンティーノ15%
合計13.25ha
当主夫妻の経歴:
ギョーム(夫):
ロマネ・コンティの元オーナー、デュヴォー・ブロシェ家が所有するヴォルネイの歴史的古参プス・ドールPousse d'Or(2011年)、ビオディナミ、ヴァン・ナチュールのドミニク・ドゥランDominique Derain(2012年)、R. パーカー氏に「我が人生最大の発見」と言わしめた極上のスーパー・ヴァン・ド・ペイを手がけるドメーヌ・ド・トレヴァロンDomaine de Trevallon(2013年)で修行をし、2012年にブルゴーニュ大学ワイン・ブドウ研究所(IUVV)でBTS(ワイン醸造士)、2012〜2013年にディジョンでDTO(醸造学技術認定証)を取得。トレヴァロンで習得したSo2不使用、全房発酵(Vendanges entieres)の長期熟成という技術がドメーヌのワイン造りに大きな影響を与えている。
エレーヌ(妻):
マルサネのシルヴァン・パタイユ(ビオディナミ)Sylvain Pataille(2013年)で修行、2013〜2014年ディジョンでDTO(醸造学技術認定証)を取得。シルヴァン・パタイユとは現在も家族ぐるみの付き合いで、ドメーヌの栽培、設備上のアドバイスを受けるなど、常に意見交換を続けている。
写真:バロン夫妻と3人の子供たち
|
|
ビオロジック栽培。ヴィンテージ2016よりエコセールEcocert認証取得。銅剤の使用は最小限に抑え、強剪定、結実を良くするための摘芽(エパンプラージュ)は最低でも1度は行う。夏にはサンソー以外の品種の側生芽と摘葉、ムールヴェードルとグルナッシュ、シラーのグリーンハーヴェストを行う。除草剤、化学肥料不使用。100%手摘み。平均収量30h/ha(白ワイン22hl/ha、ロゼ30hl/ha、赤32hl/ha)。
|
|
区画別に行うミクロ醸造。土着酵母、グルナッシュとシラーの区画ではSo2完全不使用、その他は必要に応じて極少量使用。発酵槽への注入は全てグラヴィティ・システムで重力に逆らわずに行われる。破砕と抽出は丁寧に行い、2週間半〜3週間キュヴェゾン。アロマを保ちながら、アルコール度数を上げるため、温度管理付きステンレスタンクで32度以下で発酵。
赤ワインは、キュヴェによってはドゥミ・ミュイと228L樽で熟成。新樽比率は極わずか。新樽を使う場合はライトトースト。ヴィンテージ2015のシラーとムールヴェードルは700L収容の卵形コンクリートタンクで熟成。熟成期間はトータル12〜24ヶ月。白ワイン(シュナン・ブラン)は、デブルバージュを行った後、ライトトーストのドゥミ・ミュイ600L樽で熟成。熟成期間はトータル12〜15ヶ月。
写真左:顕微鏡でみる酵母菌サッカロミセス・セルビジエ
白い点が活動中の酵母、青い点は活動を終えた酵母。ドメーヌでは野生酵母のみを使用している。
|
|
|
コミューン |
リュー・ディー |
所有区画面積 |
標高(m) |
栽培品種 |
地質 |
剪定方法 |
植樹比率(本/ha) |
植樹年 |
植樹した葡萄樹の選抜方法 |
サン・サトゥルナン
Saint Saturnin |
レ・カルガドゥー
Les Cargadous
|
0.4 ha |
150 |
シュナン |
粘土石灰 |
コルドン・ドゥーブル、ギヨ |
4,500 |
1982 |
クローン |
モンペイルー
Montpeyroux |
ラ・バルタサッド
La Barthassade |
4.6 ha |
150 |
サンソー、 グルナッシュ、 ムールヴェードル |
粘土石灰 |
コルドン、 ゴブレ |
4,500 |
1975〜1983 |
クローン |
ジョンキエール
Jonquieres |
ボワ・ド・ポヨ
Bois de Paulhau |
2.1 ha |
110 |
シラー |
粘土石灰 |
コルドン・ドゥーブル |
4,500 |
1984 |
クローン |
ジョンキエール
Jonquieres |
レ・コンバリオール
Les Combarioles |
2.1 ha |
110 |
シラー、 グルナッシュ |
粘土石灰 |
コルドン・ドゥーブル |
4,500 |
1982 |
クローン |
|
その他
ジョンキエールにシャルドネ(0.33ha)、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、サン=ジャン・ド・フォスにグルナッシュ(0.27ha)を栽培。ルーサンヌ、ヴェルメンティーノは2005〜2006年植樹のグルナッシュに接ぎ木。
写真右:
シラーが植わるボワ・ド・ポヨの区画から大量に発掘される牡蠣の化石。
約 2300万年前〜533万2000年前の、ラルザックの麓まで海に覆われていた
中新世の地層のもの。ブルゴーニュの地層にもみられる粘土石灰と化石の土壌。
|
|
|
|
Pur C IGP Pays d'Herault, Rouge *参考品*
/ピュール・C(セー) IGP ペイ・デロー 赤
==>> 詳細はこちら |
|
Cuvee H AOC Coteaux du Languedoc, Rouge
/キュヴェ・H AOCラングドック 赤(旧レ・テラス)
==>> 詳細はこちら |
|
Billes de Grenache IGP Pays d’Herault, Rouge
/ビユ・ド・グルナッシュ IGPペイ・デロー 赤
==>> 詳細はこちら |
|
Les Gravettes AOC Terrasses du Larzac, Rouge
/レ・グラヴェット AOCテラス・デュ・ラルザック 赤
==>> 詳細はこちら |
|
Les Ouvrees AOC Terrasses du Larzac, Rouge
/レ・ズヴレ AOCテラス・デュ・ラルザック 赤
==>> 詳細はこちら |
|
Les Cargadous IGP Pays d'Herault, Blanc
/レ・カルガドゥー IGPペイ・デロー 白
==>> 詳細はこちら |
|
Blanc de Cinsault VDF, Blanc
/ブラン・ド・サンソー VDF 白(ややロゼ)
==>> 詳細はこちら |
|
Fleur de Cinsault IGP Pays d’Herault, Rose *参考品*
/フルール・ド・サンソー IGPペイ・デロー ロゼ
==>> 詳細はこちら |
|